アメリカで採用活動に成功するために
アメリカで採用を行う際に押さえておくべきポイントをご紹介します。三和一善
1.アメリカの労働市場を理解して、業務ごとの給与相場を把握すること
アメリカで採用活動を行う日本企業が直面する最初のポイントは、日本との給与水準のギャップのようです。日本の水準も世界的には高いと思われますが、日本と比較してもアメリカの採用コストは高いと感じます。特にカリフォルニア州の場合、日本の給与相場で採用活動を行うと、希望する人材層の確保が困難になる可能性があります。
様々な政府や民間企業のデータがありますので、参考にされることをお勧めします。
一般にアメリカは地域と職種によっておなじエントリーレベルでも給与相場が大きく違い、またエンジニア等の専門職種を雇う場合は差がでる傾向にあります。また、文化などの背景もあってか、日本の一般的な求職活動の場合は、長期的に仕事ができるか、会社の文化や姿勢なども重要なポイントとして見て、給与額とのバランスをとることがあるようですが、アメリカの場合は給与額が最大のポイントという場合が多いですので、アプローチの仕方にも注意が必要です。そのため、日本の給与相場を軸に考えるのではなく、現地の給与相場を理解し柔軟に採用活動を進める必要があります。
2. 日本の総合職のような考え方ではなく、職務内容を明記したJob Descriptionを提示する必要性
アメリカではポジションが採用の基本となり、職務内容が明確になっていることが重要です。
日本企業で、アメリカに進出した初期段階では、様々なポジションを兼任できるような人材を雇いたいという企業がありますが、アメリカでは職務内容が明確でないと、勤務に支障が出るケースが多くあります。日本の総務部門のように、いろいろなことをしなければいけないという業務や、会計などの専門業務に関しては、外部委託をする企業が多くあります。Job Descriptionの内容が明確であれば、各従業員も自分が何について評価されているのかが明確になり、勤務がしやすくなります。
3. 採用スピードは「できるだけ早く」をお勧めします。一般的に応募者は数多くの企業を受けている場合がありますので、面接後には早期のフィードバックを行い、雇用意思を表現することが重要となります。日本企業の中には、現地法人で採用活動する際に日本本社の決済を待たないといけないという場合があり、どうしてもスピードが遅くなる傾向がありますが、大都市圏などは特に企業数が多く、面接後数日以内に企業側から何らかのアクションがない場合、候補者が興味をなくすことが多く、優秀な人材を雇う際は採用スピードが大変重要です。採用スピードを上げるために、現地へ裁量を渡したりするなどの、採用プロセススピードアップのための対策も、アメリカでの重要な採用戦略となります。
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